着物ライフをはじめたいあなたへ
着物、着るもの。明治時代、西洋服の移入から日本本来の着るものとしてレトロニムされたもの。すなわち和服。
現代における着物の位置付けは晴れ着とされることが多く、若くは七五三、成人式、卒業式や結婚式といった式典で主役も着れば参列者も形は違えど格式高い召し物として取り扱われる。…実に敷居が高い。晴れ着においては洋服の比ではない金額。着物本体だけでなく、帯や小物に至るまでトータルコーディネイトした日にはそれこそ給料○ヶ月分。それだけ高価だと軽々しく着る気も起きなければ、着たが最後、汚さないよう必死だしクリーニングから収納まで考えたら……。うーん。
それでもやっぱり興味あるし、もう少し簡単に着れるなら着付けも勉強しようかな?というそこのあなたへ少しでも力になれたらいいな。そんな気持ちでかれこれ12年のんびりだらだら着物ライフ送っている私からのアドバイス。今回は本当に何も知らない人向け。
【下準備】
着物は表には見えないところで使っている小物がとにかく多い。これを揃えることが既に面倒くさい。けど、これは我慢して欲しい。
肌に近い順で紹介する。
①ブラジャー →和装下着(胸の補正用)
②肌襦袢→キャミソール
③長襦袢→ペチコート
既に三枚…。ちなみに私は貧乳なので着物のときはノーブラ。気になる人はブラトップが楽かもしれない。肌襦袢もまぁ無くてもどうにかなる。首の広いインナーで良い。長襦袢の前に体型補正が必要なため、フェイスタオルを何枚か用意してどうにか寸胴に仕上げてほしい。そして長襦袢。
これらを固定するために
④腰紐…2~3本
⑤伊達締めorマジックベルト…1本
が必要となる。更に長襦袢には付属品が2つ。
⑥半襟
⑦衿芯
半襟は縫い付けて使うが、着物に合わせて色柄素材も様々。着物遊びが楽しめる一つ。
衿芯は衣紋抜き(首の後ろの空いているところ)を綺麗に保つために無くてはならない必需品。
こういうものはだいたいセット販売しているのでまとめて買うのが良い。
ここからようやく表側。
⑧着物本体
⑨腰紐
⑩コーリンベルト→合わせを固定しやすい
⑪伊達締めorマジックベルト
コーリンベルトは無くても大丈夫だがあるとだいぶ楽。セットにだいたいついてくる。
⑫帯
⑬帯板→横折れしないための芯
⑭帯枕→お太鼓結うとき使う
⑮帯揚げ
⑯帯飾り
⑰帯締め
帯だけでこんなにある。
⑱足袋
⑲草履
⑳鞄
以上。多い。多すぎる。書いててうんざりした。敷居がやっぱり高い。でも半分はセットで買えるので頑張って欲しい。Amazonとか楽天でワンクリックで済む。
見えない小物も楽しみたい方は、こういう色柄付きの長襦袢もオススメ。袖口や裾からチラチラ見えると可愛い。
根気があり、尚且つ安く済ませたい人はリサイクルショップで頑張れ。半額以下で揃う。
【気分だけ着物編】
正直『ここまで揃えて着物を着る』のもまだ悩ましいと思うあなた。わかる。だって多い。着物本体だって買ったところで何回着るか…。そんなあなたでも浴衣は持っているはず?
まずはお試しに浴衣を着物風に着こなしてみるのもありかと。そんなときのお薦めアイテムをご紹介。
夏の着物時にもお薦めできる、この襟付き肌襦袢。なんと、これに半襟と衿芯を付けられる上に長襦袢が必要ない画期的な一枚。
物によって裾の長いものもあるが、短い場合はぜひ裾除けを用意してもらいたい。無ければロングペチコートでも問題ない。
これに浴衣に合う半襟をチョイス。
柄でも可愛いし、刺繍も良い。
あまり華やかなのはフォーマル向けなのでそこそこで。
夏だし私は涼しげなレースもオススメしたい。浴衣の柄や雰囲気に合わせて。
帯もせっかくなので作り帯ではなく半幅帯を頑張って結ってほしい。
テカテカしたポリエステル感の強くない帯の方が結いやすいし、着物感出せる。結い方はYouTubeで見つけてみてね!
こういう絞りや金糸ビーズパール系は七五三や成人式用なので避けるように。
帯飾りやレース足袋などなど遊べるポイントは他にも沢山。まずはこの夏始めてみませんか?