毎日卵かけご飯

好きなものを食べて好きなことして生きる

Reframe 最先端テクノロジーのライブパフォーマンス


f:id:tkg365days:20180320233215j:image

perfumeは同郷の同世代のアーティストで、どうにも馴染みが深いのに、何だかんだ遠目に眺めていた。

彼女達を知ったのはデビューから随分後で、それこそ世間的にメジャーとなったチョコレートディスコ新規(perfume界隈でも入りの時期を曲名で示すのかな?)。ダンスも歌声もエレクトリカルで、それでいてキャッチーなミュージックに戸惑ったのを今でも覚えている。

 

2018/03/20

ひょんなことから彼女達のライブへ行く機会を得た。場所はNHKホール。perfume x technology。昨年の紅白歌合戦のパフォーマンスは記憶に新しく、それを今回NHKホールを舞台に挑戦するとのこと。演出振付はMIKIKO氏、インタラクションデザインはライゾマティクス。

ライゾマティクスといえば、リオデジャネイロオリンピック閉会式の引き継ぎ、フラッグハンドオーバーにおいて椎名林檎が演出監督したパフォーマンスを手がけたクリエイティブ集団だ。普段のライブでは見られない演出とperfumeが観れると聞いて、初めてのperfumeがこんなにも贅沢でいいのだろうかと思った。

 

全席着席、コールもなく、振りもなく、一時間。最新テクノロジーと融合した彼女達に魅了された。

perfumeというアバターを支配するアンドロイドが蓄積した十数年のデータを見ているかのようだった。あーちゃんのデータ、のっちのデータ、かしゆかのデータ、perfumeのデータ。軌跡と記憶は折り重なって再構築される。

光と映像がステージではない仮想空間を見せているかのようで、複雑かつ斬新な演出を現実だと認識する瞬間はマジックにも感じられた。シルクスクリーンへの投影、ステージ上の変形可動ブロック、浮遊するLED光体、ドローン…近年流行りの演出技術を余すことなく使ってくれる。いっそオーディオコメンタリーのように技術解説が欲しいくらいだった。25m x 20mの広いステージに3人でも余白少ないダイナミックな演出に拍手喝采。

 

 

03/21公演後の追記(ネタバレ)ーーーーーーーーー

まるでディスプレイのようなスクリーンに投影されたモノクロのモザイク、幾何学模様、3人のリップ。一瞬ブロックが開けて登場したかと思えば、再びアンドロイドの不具合のようにモザイクがかかり、次に姿を見せたのはそのディスプレイモニターの中央ブロック。床平面ではなく、縦の比率でステージが現れるとは思わなかった。

その後もレコーディングブースのようなボックスの中でパフォーマンスしたり、はたまた出てきたと思えば巨大な可動ブロックに背表紙のように歌詞が流れていたり。反響板のようなスクリーンの前では本人とリンクした床から激しく踊るシルエットのプロジェクションマッピングの投影。それはまるでドリームキャンドルを見ているかのようだった。

レーザーマッピングや、ドローンによる撮影映像のリアルタイム投影など一時間の間に何十もの演出を拝見することができた。

衣装は三段階変化で、青みがかった藤色ボリューミーなギャザーの多いチュールドレスに、鯨骨のパニエのようなコルセット姿で登場し、そのコルセットを外した後、ホワイトとロイヤルパープルとピーコックグリーンのアシンメトリーなワンピースへと大胆な衣装チェンジだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

演劇における舞台装置の変化もまた著しい進化を感じるが、最先端のライブパフォーマンスもまた、現実を超越してくるのだなぁと感動した。立方体だったパソコンや着メロの手打ち、カメラ付き携帯電話が最新だった頃を成長と共に見てきた。今宵もまたテクノロジーの進化を肌で感じ、それらを好きに摂取できる年代であること、きっと今の10代よりも楽しいと思うし、これからもまだまだエンターテイメントを摂取していきたいと思った。

 

 
f:id:tkg365days:20180321082437j:image
Perfume TECHNOLOGY

Perfume x TECHNOLOGY | 東京2020で変わる | NHK Tokyo2020

3/21 16:30より生中継配信もある。

4/29 23:30 BSプレミアムにて放送予定なので是非。きっと私が目で見たものと違う、もっと仮想空間を彷彿とさせる映像が期待できる。